榎木孝明の近況や日々感じた事柄を文章にして、毎月更新しています。
榎木孝明
2026年9月1日 灼熱の太陽
“灼熱の太陽“とは、一昔前は真夏の爽やかなキャンペーンのコピーとして使われていた言葉だったように思う。ところが40度を超す“酷暑日”という予報用語が出来て以来、“灼熱の太陽“はむしろ病的で危険なイメージとしての言葉に変わってしまった感がある。東南アジアを旅していた時に体験したスコールが、“ゲリラ豪雨”という新たな呼び名に変わって、日本の日常でも起こるようになった。
私達人類は、たくさんの奇跡の中で、生かされていることをつい忘れがちである。息をするための酸素の濃度、生きていく上での適度な温度。生きる上での奇跡は他にも枚挙に暇がない。何かが一つ、ほんの少し欠けただけでも、人類は滅亡しかねないという事を、私達は日常の中で、どれほど自覚しているだろうか。あまりにも当然のこととして、気にもかけていないのが現実ではないだろうか。
過去に生かされていることの有難さを忘れ、感謝の気持ちがなくなった時、何度か地球文明はリセットされてきたという。地球が生成されて46億年の間に、少なくとも過去6、7回の人類の興亡が繰り返されたともいう。地球温暖化、ハリケーンや台風の巨大化、日照り、水害、山火事、地震など、世界の災害のニュースを見る度に人間の無力さを思い知る。加えて環境破壊や戦争など、人類は自分で自分の首を絞めるという愚かさを持つ。私は人類の滅びを体感するよりも、持続、繁栄を体感したいと思うのである。
榎木孝明