榎木孝明の近況や日々感じた事柄を文章にして、毎月更新しています。
榎木孝明

2024年5月1日 10年日記

 2020年初頭から始まったコロナ禍。その年から書き始めたのが5年日記です。あれから5年目が経ち、この春から新たに10年日記を書き始めました。5年日記は1日も欠かすことなく書き上げました。ただ書くスペースが小さくて、その日の行動を書いただけのものですが。

 そんな日記の効用を紹介します。まずは起きてからのその日の行動を思い出すことで、記憶力の減退を多少防げたかもしれません。意外と今日は何をしたのか直ぐには思い出せなかったりしませんか。一晩寝たら、昨日の事などさらに忘却の彼方に行ってしまいます。朝から車で出かけたその日のルートを頭の中の映像で辿っていくと、どこへ行って何を買って何を食べたかまで思い出す面白さがあります。
よくサスペンスドラマで刑事が聞き込み捜査をして、「あの日あなたは何をしていましたか」と質問する場面が出てきます。すると聞かれた当人は、「そういえばあの日は…」などと中空を見つめながらセリフを紡いで行くのですが、あれはドラマの中だけだと思ってしまいます。
何か思い出す切っ掛けでもあれば別ですが、普通に何月何日は…などと思い出すのはほぼ不可能です。その点、私は5年前からのどの日の行動を聞かれても、日記を見さえすればアリバイの証明ができるので大したものです。

 そしてもう一つ、数年前の今日は何をしていたのかをなぞる楽しみがあります。桜の開花時期や紅葉の時期の、年毎の違いまでわかります。たまに思い出したくない過去の出来事が書いてあっても、過ぎてしまえば皆美しいと思うことにしています。

 皆様にもボケ防止とアリバイの証明のために、そして忘れたい思い出を美しく塗り換えるためにもこの日記をお勧めします。新たに始めた10年日記は少し大きいものにしました。その日の行動プラス所感も書ける位のスペースが付いています。最近は時間の流れが早すぎて10年先がどんな世界になっているのか想像もつきませんが、日記が途切れた日が、地球が滅亡した日になることだけは願い下げたいものです。

榎木孝明

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